仙台のみなさま!(安藤赴美子)2014/07/11 13:44

仙台のみなさま!またせんくらに出演できることを本当に楽しみにしております!

一つ一つのステージが観客の方々と近く、共に楽しむ時間だったことを鮮明に覚えております。

 

毎回、東北を訪れると北国の暮らしぶりや人の温もりに心が満たされ、懐かしくなります。北海道や東北へ演奏のために行くことはそれ程多くはないのですが、先月はヴェルディ作曲「レクイエム」を歌いに故郷札幌におりました。

 

前日まで記録的な長雨だった札幌ですが、到着日から素晴らしいお天気が続きご覧のとおりキタラホールのある中島公園も自然光に木の葉や水面が輝いていました。

 

 

死者のためのミサ曲「レクイエム」は名作ばかりですが、ヴェルディほど壮大に表現した人はいないのではないかと思います。特にソプラノにとって終曲「Libera me」は別格で、生きること、死ぬことを極上の音楽で表現できる感動がある曲です。今年の2月にオペラ「ドン・カルロ」の王妃エリザベッタをオペラで歌いましたが、アリア「世の虚しさ知る神よ」や来世と繋がるような最終シーンの二重唱が最高に美しく、演奏する側としても歌い切った後ちょっと現実に帰って来られない感覚にさえなるようなヴェルディ後期の音楽。

 

リサイタルで歌う「オテロ」の柳の歌も後期の充実した音楽です。このアリアは曲というよりオペラの1シーンで、潔白なデズデモナが錯乱したオテロから疑念をかけられ後に殺されますが、死の予兆を含む悲しく不安な心境を感じ取って頂けたらと思います。

 

 

 

歌手にとって長時間歌うことは要エネルギー!いつもお稽古の途中や幕間に何を食べるべきか迷いますが、先日はオケ合わせの合間に品の良い握りで大好きな鮨店のテイクアウトを休憩時間に食べて元気を補給。食事の充実感、なにより大事ですね。

 

 

自然を眺めて食べるのは大曲の緊張やプレッシャーなんて吹き飛ぶ思い(笑)

 

今から仙台でのエネルギー源を考えてお稽古に励みます。ワクワク。